2014年4月1日火曜日

この夢はとってもデンジャラス 『パプリカ』

パプリカ (新潮文庫)

 『パプリカ』は筒井康隆が1993年に発表したSF?ミステリー?小説ですが、恐ろしいことに今でも地味に売れ続けているそうです。夢と現実が入れ子のように入り混じるお話で、終盤のカオスっぷりはいかにも筒井康隆でした。

 『パプリカ』は映像化もされていて、このカオスな話をよく映像化したなと思えるくらい見事な画になっています。わたしはこの映画版が結構好きで、正直何を伝えたいのかよくわからないのですが、とても映像が綺麗で、エンディングの「白虎野の娘」という曲もとても良くて、何度もちょこちょこ観てるんですよね。映画版はなぜかYoutubeに丸ごと落ちているので探すことができれば観れますよ。


 レビューとは全く関係ないのですが、小説版の方に面白い描写がありました。
「敦子の眼に記者たちは、若く美しい千葉敦子という女性に、自分たち以上の知性を求めていないように見えた」
「彼らは敦子から何かを教わることを嫌い、ただひたすら、なんとかして敦子の中から伝統的な日本女性らしさを引き出そうと苦心しているようであった」
 なんだかSTAP細胞の小保方さんを思い出しませんか?

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