2014年4月28日月曜日

ニンジンを好んで食べる人は存在するか

先日マルシェでニンジンを売っていた時に思ったんですけど、

「あなたはニンジンを義務感で食べていませんか?」


というのも先日のニンジンは雪下人参という珍しいニンジンで、秋に収穫せずに雪の下で越冬させて春に収穫することで、ニンジン臭さが全くなくなり甘みだけが残るという不思議なニンジンなのです。

正直な所、私はあまりこのニンジンは好みではありません。ほのかにニンジンの香りがする甘いだけの野菜なんて別に食べなくてもいいかなと思うのです。ニンジンのクセがあってこそ甘みも引き立ちますし、ニンジンの存在意義や食べる意味が出てくると思うのです。売り文句は「ニンジン嫌いの子供でも食べられる」「クセがなくどんな料理にも合う」なんですが、ニンジン嫌いなら食べなくてもいいし、どんな料理にも使えるのならニンジンでなくてもいい気がするのです。カロテンとか食物繊維とか諸々のビタミンなら他の野菜でも代替できると思うのです。

そもそも「食べられる」「クセがない」と表現する時点で、元々ネガティブな評価があるという認識が内包されていませんか?そこには食べようとする積極性が感じられないのです。体にいいから、彩りがきれいだから。そんな理由でニンジンは消費されているような気がするのです。

サツマイモは「甘い、おいしい」という積極性が前面に発揮される作物であって、売り方も「甘い、おいしい」だけでも十分差別化できる気がします。だって、サツマイモも含めて、甘いモノって必要なくても食べたくなりませんか?

それに対して、ニンジンやコメやコマツナなどは、あんまりその積極性を多くの人が持っていない気がするのです。義務感からこれらの作物を食べている気がするのです。この辺が、「甘い、おいしい」だけでは差別化が難しく、消費者に選んでお金を出してもらうまでがとても大変な理由なんじゃないかなと感じました。


一番簡単なのは、値段を下げること。しかし、それじゃあ面白くないし、プライドを持ちにくい。というわけで、いかに価値を伝え見出してもらうかということが大切になってくるわけですが、これが一番難しいんだよなー。


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