2013年11月30日土曜日

誰にでも合う靴は誰にも合ない靴なのだ

以前アメリカにいた時に靴をフルオーダーで作ったことがあるのですが
これまで普通に履いていた靴が履けなくなるくらいすごく良いものでした。

そんなこともあってその靴ばっかり履いていたらさすがに色々不具合が出てきて
新しい靴が必要になったのですがすでに既製品には戻れない足になっていました。

といってもフルオーダーするには懐が寒すぎるのでどうしようかなと悩んでいたら
手頃な値段でパターンオーダーできる店を発見しまして注文してきました。

なんでもゴローは注文登山靴で有名らしくかなりお客が多かったです。
私は登山はしないのですが農作業や視察等で足場の悪い所にも行きますし
山という程の山じゃないですが里山の山林に入ることもありますので
軽めのトレッキングブーツを注文することにしました。
とても忙しそうでしたが丁寧に話を聞いてくれて私の用途に合った靴を勧めてくれるなど
本当に自分の製品に誇りを持っているいい店だと思いました。
(登山はしないけど雑誌で見て可愛かったからという理由で
すごく重くて堅牢な靴を欲しがってたお客さんには何度も何度もやめた方がいいですよと言ってました。
結局お店は断りきれなくて注文を受けたようですがすごく嫌そうでした。)

しかし出来上がるのが1月末ってのが注文靴の楽しみでもあり不便なところなんですよね。
待つことなどの手間を楽しめないと何かを注文するのは難しいですよね。

さてさてどんな仕上がりになるのか楽しみです。


2013年11月28日木曜日

目立たない所からほころびはじめる

先日、栃木の北の北にある馬頭村という集落に
日本大学の学生と行く機会がありました。

馬頭村は田畑は放棄地が多く山も手入れされていないという
典型的な過疎の村でした。

特に衝撃的だったのは
古民家を改修した宿泊施設周りの排水溝に土が5センチ以上溜まっており
カバやらススキやらが生え放題という光景でした。
ちょっと時間があったので10m程さらってみましたが
これがしんどいしんどい。

こういう効果が見えにくい作業は真っ先に行政サービスから外されますし
地味にしんどい作業なので高齢者にはちょっと荷が重いのですね。
こうやって集落維持機能が少しずつ少しずつほころんでいって
ある時がたっと限界を迎えるのでしょう。
知識としては知っていた限界集落のグラフを頭でなく心で理解しました。

こういうのを目の当たりにするとTPPに安易に賛成できなくなりました。


2013年11月26日火曜日

もしも果てが見えたなら

野崎まどの『2』を再読しました。

この本はただの恋愛小説です。
ラノベですしミステリーだかSFだかホラーだかラブコメだか分類が難しいですし、そもそもこの本を読むためにはデビュー作の『[映]アムリタ』から『2』までの著書5冊を読んでおかないと十分に理解できないし楽しめないという鬼畜仕様ですし、ものすごくハードルが高いのですが、そのハードルを越えるとそこには多分あなたがみたことのない世界が広がっているんですよ。

ちょっとネタバレになるんですが
この本はジブリの「風立ちぬ」に一番近いんじゃないかなと思うんですよね。
「風立ちぬ」は空を飛ぶことというきれいなものだけを追い続けた男とそれを支える女を限りなくきれいに描いた狂気の恋愛ものじゃないですか。
この本もまさにそれで、男と女の立場は逆なんですが、究極の映画を作る女とそれを献身的に支える男の話なんですよね。こう書くとなんだか大したことないですが、本当に「風立ちぬ」レベルで見事に狂気の所行なんですよね。でもそれがとても美しいと思えてしまうのです。
そしてそんなストーリーを考えた作者は頭おかしいと思ってしまいます。『野崎まど劇場』を読めば頭がおかしいんだと確信します。



まあいずれにせよ、この本はただの恋愛小説ですが、とびっきりの恋愛小説です。
ぜひ読んでみてください。絶対損はしません。

2013年11月25日月曜日

100%錫の本気を君はまだ知らない

東京青年会議所が主催するシンポジウムに参加してきました。

豪華な登壇者の方々がいらっしゃいましたが
特にぐっときたのは富山県高岡市の鋳造メーカー株式会社能作の代表のお話でした。

伝統的に生産でも流通でも古い体制が残っていた点や
エンドユーザーの顔が見えなかった点、生産スピードやその手間を顧客が理解しにくい点など
様々なところで農業と共通しており、能作を含めた高岡市の成長の軌跡は非常に参考になるものでした。

ちなみにこの写真はこの会社の商品である自由に曲がる錫のKAGOです。
すごく柔らかくていくらでも自由に手で曲げることができるのです。
しかも金属疲労もほとんどないようで金属に関する私の常識がふっとびました。
この感触は一度確かめてほしいですね。


2013年11月20日水曜日

生類相憐れみの令

今日は鳥獣害に関する授業がありました。

鳥獣害に関しては個人的に興味があって大学の卒論で書いて以来ずっとチェックしてるのですが
なんだかもやっとしたものがあるんですよね。

下のシリーズに出てくる人たちはなんだか被害者意識が強くて
わたしたちは被害を受けているのだから殺して当然よ!的な意識がちょっと苦手です。

もちろん鳥獣も人間を憐れんでいないから駆除して良いという考え方もありだとは思いますけど
人間側にも原因があって鳥獣には申し訳ないけど私たちの都合で殺しますという
自覚がほしいなと思うのですよ。

じゃないといつまでたっても問題は解決しないのではないんでしょうかね。


しかし、なぜかこのDVDのBGMが「君の知らない物語」のアコースティックバージョンなんですよね。
誰のセンスなんでしょうね。不思議です。

2013年11月19日火曜日

世界の終わりとこの世の限り

先日飛行機に乗る用事があったのですが
雲の向こうに太陽が出入りする景色を見ると
私はいつも世界の終わりという言葉をイメージしてしまいます。

なんででしょうね?






2013年11月18日月曜日

アースデイマーケット in 代々木公園


アースデーマーケットに行ってきました。

このマーケットはオーガニック中心のファーマーズマーケットで
東京都心で定期的に開催されています。

つながりを大事にするというコンセプト通り
食と農や消費者と生産者が有機的につながり発展していくというお話を聞いて
経済では測れない価値を感じました。

ウィークタイズなつながりはまさに私の理想とする関係であり
そんなつながりを作るにはやはり消費者や生産者が直接対話できる場が必要だと思いました。



2013年11月17日日曜日

進撃のくまモン

都内のセブンイレブンでくまモンの飴?を見つけました。二つも。



袋飴ジャンルは20商品も無かったと思うんですが
その中で1割以上を占めるくまモン恐るべし!

万次郎カボチャは世界を救えるかもしれない作物だとかなんとか聞いたことがありますが
とにかく痩せた土地でも収量が高いとか。まちがってたらごめんなさいね。
名産かどうかはわかりませんが最近よく聞く名前ですね。

ぷっちょの方の「ひのしずく」というイチゴは熊本県のオリジナル品種で
味もさることながら香りがものすごく良いのです。
イチゴの中ではトップクラスの香りの良さだと思うんですよねえ。
UHA味覚糖さんはくまモンが飛び込み営業で突っ込んで行ってから縁ができたそうで
色々と熊本の果物を商品化して下さっているんですよ。

くまモン人気はまだまだ続くようですね。

2013年11月16日土曜日

赤梅酒ができました

写真が横になってますが気にしないでください。

熊本県が頑張っていた赤梅酒がついに商品化されました。
「露茜」というスモモと交配したウメを原料に作られた梅酒ですが
一番の特徴はこの鮮やかな赤色です。

味はまだ試したことはないのですが
この色はめでたい感じがしてつい手が伸びそうですね。

今年は販売量が少ないそうですが
大阪では阪急百貨店あたりに出してるとか。
東京ではよくわかりませんね。
熊本ではもちろん鶴屋で扱うそうです。

飲みたいなー。







2013年11月15日金曜日

お向かいさんのお花畑

中原区は都市近郊のベッドタウンで住宅が延々と並んでいるのですが
至る所でパンジーが生産されています。
神奈川県内でも有数の産地で市場の評価も高いらしいです。

寮の向かいの敷地も夏は原っぱだったのですが
研修から帰ってくると色とりどりのお花畑になっていました。

冬野菜は葉物が多いので冬の畑は緑というイメージでしたが
ここら辺りは冬こそカラフルになるようですね。
場所が変わるといつもの光景も変るので面白いです。


2013年11月14日木曜日

彼らはまだ冬を知らない

授業でお台場に行ったのですが面白い光景を見つけました。

なぜか一部が緑な木とか等間隔で緑な菊です。


2枚目の方はちょっと分かりにくいですが
フェンス沿いに白と緑が交互になっています。

恐らく詳しい人ならすぐにピンときて面白がれる光景だと思いました。
分かった人は解説してください。笑

2013年11月13日水曜日

カッとなってやった。反省はしていない。

お久しぶりです。

東京への引っ越しや熊本への帰省なんかでばたばたしていて
つい更新をさぼってしまっていました。
でもこれからはちゃんと更新しますよ。

さて、今日はキッコーマン名誉会長の茂木さんと
農で起業する!』で有名なブドウ農家の杉山さんという
超豪華二本立ての特別講義がありました。

茂木さんのお話はキッコーマンの世界展開についてでした。
そのお話もすごく面白かったのですが、茂木さんの経歴のお話もされていて
MBA時代に痩せるほど勉強したというお話をお聞きして非常に刺激を受けました。

そしてそのテンションのまま部屋に帰って
すべての元凶であるベッドを解体してやりました。
これで勉強三昧の生活が送れるはずです。
解体したフレームはもったいないのでおしゃれっぽい本棚に組み立て直してやりました。
見つかったら怒られそうだけど壊したわけじゃないからいいですよね?


杉山さんのお話も非常に面白く
また有難いことに寮まで来ていただき酒を酌み交わし語り合うことができました。

この学校は本当に恵まれていると思います。
あと一年半ですが徹底的にこの環境を利用し尽くしてやろうと思いましたよ。

2013年11月6日水曜日

JAMの朝は早い。夜も遅い。

JAM(ジャム)とは日本農業経営大学校の略称として一部の学生が勝手に呼称していますが
一応英語ではJapan institute of Agricultural Management だそうなので
結構いい感じの呼び名だと思いますが如何でしょうか?


というわけで今日は部屋が片付かない言い訳JAM学生の一日の紹介です。

4日の晩に川崎の寮に戻ってきたわけですが
5日からはしっかりオリエンテーションやゼミがあり
その晩は研修慰労会という名目で久しぶりの再開を深夜まで喜び合い
結果、部屋は中途半端に荷解かれた物たちで足の踏み場がありませんでした。

今日も朝から夕方まで平常運転のがっつりした授業があり
経営者のための哲学や農山村の再生について悩み
授業終了後も自主的にクールジャパンと世間の動向を考えるための映画まどか☆マギカの新編を観に行き
人はどう生きるべきかを考えていたら夜が更けていきました。

このようにJAMでの学生生活は多忙を極めております。
しかし立派な農業経営者となるためには仕方がないのです。

こうして部屋が片付かないまま、また次の朝が来るのです。



2013年11月5日火曜日

あー!トマトチャン!がー!!!


狭い紙袋の中で過酷な環境を強いてしまった移動の結果
こんなに萎縮させてしまいました。

一晩経っても機嫌を直してくれません。

やっぱりどんな生き物に対しても慈しみ尊重する心は大切ですよね。

トマトチャン!本当にごめんなさい!
今年の冬を快適に過ごせるように誠心誠意がんばることを誓います!

2013年11月4日月曜日

トマトチャン!移動中

研修が終わり東京に戻るのでトマトチャン!も一緒に連れて帰ります。


さすがに宅配便で送るわけにはいきませんので一緒に移動するわけですが
振動やら感想やら暗闇やらで極度のストレスに晒されるだろうと予想されます。
なんとかがんばってほしいものです。

無事移動したとしてもこれから過酷な冬の寒さに耐えねばならないという試練の連続。
はたしてトマトチャン!は無事春を迎えることができるのでしょうか。

乞うご期待。

2013年11月3日日曜日

秋の古本まつりin京都@知恩寺

秋の古本まつりに行ってきました。


恐らくは法則性のある並べ方なのでしょうがそれを理解できない新参者の私には
古文書から最新の古本?まで雑多に並べられた空間がカオスでとても素敵でした。

ぼんやりと棚を眺めながら歩くとよく目につくジャンルや文字があったりして
自分の興味のある分野を自覚することができたりとふらふらするだけでも楽しかったです。

古書からドイツ語からいろんな本があって
あらためて京都の文化的な層の厚さを感じました。
恐らくここのお客の中にも野生の研究者がたくさんいるんだろうなあ。


ちなみに境内に所狭しと並ぶ古本とそれを吟味する人々の光景も圧巻だったのですが
図書館宣言の第三条が気になったので写真は撮りませんでした。
日本ではあんまり気にされてないのですが
アメリカなんかでは図書館とか本屋の写真はプライバシーの観点から厳しく規制されています。
素敵な景色だからと下手に撮るとマジ怒られるので注意してくださいね。




2013年11月2日土曜日

婦木農場に行ってきました! 後編



婦木農場編の前編の続きです。




丹波ブランドで最も有名な農産物が黒豆と大納言小豆ですが
どのくらいすごいかと言いますと
黒豆の枝豆が贈答用に使われるくらい品質と評価が高いのです。
10月中旬辺りからたった2週間しか食べられないこの味を求める人は多く
決して交通量が多いとは言えない丹波地域がこの時期には渋滞するそうです。
確かに一度食べたら渋滞を我慢してでも買い求めたくなります。



恐らく世界最高品質の小豆も
毎年丹波の相場が決まってからその他地域の相場が決まるという評価っぷり。
最高品質の小豆は熟した物だけを一つ一つ手摘みで収穫されるそうで
その気の遠くなるような作業に敬意を表するとともに
その一見非効率な仕事を評価し支えてきた京都の文化的な懐の深さにも驚きます。


ちゃんと熟さないときれいな色になりませんし
熟し過ぎると弾けて脱落し早速発芽したりもしますので
きちんと商品にするのも大変です。



食いかけで申し訳ありませんが
丹波産の黒豆や小豆が気軽に食べられるのが
春日インター近くにある道の駅おばあちゃんの里です。
写真は週替わりの定食でこの日は黒豆のおこわと黒豆うどんのセットでした。
大粒の黒豆が入ったおこわはそれはそれは結構なお味でした。
ほのかに黒豆の香りがするうどんも堪能しました。



丹波のものを使ったお菓子が食べられるのが夢の里やながわです。
丹波の黒豆や小豆を使った和菓子もおいしかったのですが
同級生の敬介くんオススメのバームクーヘンも素晴らしかったです。


いやー短い間でしたが丹波を堪能させてもらいました。
こんなに良い思いをさせていただけた婦木さん一家に感謝です。




婦木農場に行ってきました! 前編

日本農業経営大学校の同級生でもある友人の実家、
丹波の10代続く農家である婦木農場に行ってきました。

婦木農場は米、野菜、酪農の複合農業をしながら
地域の中核となって様々な活動をされているすごい農家でした。

突然のお願いにも関わらず快く受け入れてくださり
色々と教えてくださって本当に有難かったです。



丹波は兵庫県の中央辺りにある地域で古くから京都の台所として発展してきたようです。
水も豊富で、山から引いてきた水場では毎朝このように野菜が流れてきて
それを引き上げて出荷されています。というのは冗談で
収穫したての野菜を豊富で清涼な山水で洗って出荷されています。
これだけきれいな水が使い放題というのは非常に羨ましいと思いました。



近所の消費者にはこのようにコンテナで配達されたり
神戸の消費者グループへの直接販売も30年前から取り組まれているなど
非常に先駆的な農家です。



今回は月に完成した婦木農場に併設された農家体感施設◯(まる)に泊めていただきました。
地元の材料を使った施設は木の良さを存分に生かして設計されており
非常に快適に過ごすことができました。
農家民宿が流行る条件にはやはり宿泊設備の清潔さや快適さが必要だと思います。
その意味ではこの◯は大きな可能性を秘めていると思いました。



丹波の秋は毎日のようにこのように霧に覆われます。
この霧は晴れた日にかかり、長い時には午前11時頃までかかるとか。
私が過ごした時も9時過ぎまでかかっていました。
このような不思議な気象条件が丹波ブランドとして名高い高品質の野菜を生み出しているそうです。


まだまだ書きたいことはあるのですが
なんだか長くなりそうなので前後編に分けることにします。
というわけでまた次回。

2013年11月1日金曜日

JR奈良駅に入っている和菓子が私の間で大ヒット中!

ぷるるん@天極堂

吉野の本物の葛で固めたゼリーです。
葛餅よりもよりやわらかく食べやすく仕上げているそうです。
味も色々なバリエーションがあり楽しめます。
お土産に最適。


素敵なパッケージ@かきいろ

Jr奈良駅に入っている和菓子屋さん。
奈良県の柿を使った和菓子を作っています。
柿餡の最中や羊羹、柿酢、など品揃えも豊か。
商品がおいしいのもありますが店の装飾やパッケージのデザインが素敵なのです。
生成りで統一されていて高級感と暖かみが感じられます。
このデザインの仕方はブランディングを考える上で非常に参考になりました。