2013年10月27日日曜日

楽しい食卓で食べる野菜が一番おいしい

一昨日の『キレイゴトぬきの農業論』ついてキレイゴトぬきで語ってみたに関連して
野菜の味についての続きです。

昨日のおさらいとして
野菜の味に影響を与える要素を独断と偏見で考えると以下の通りになります。
 1、品種
 2、鮮度
 3、旬
 4、見た目
 5、栽培方法

純粋に味だけを考えるとこうなると思うのですが
4番目の見た目、つまりイメージによる味への影響というものも
決して馬鹿にできない要素だと思うのですよね。

例えば、有機栽培のものがおいしいと考えられているのも
「自然」「エコ」「オーガニック」という語感が素敵なので
なんとなくイメージがいいということが非常に大きいと思います。

トマトで考えてみても
植物工場でシステマチックに養液栽培されたものよりも
いかにも農家という感じの老人が露地で作ったものの方が
おいしいそうな印象を受けます。

さらに全く同じ野菜でも
きれいに調整されて包装されたものと、穫りたてで泥も虫食いも一緒くたのものだったり
あまり好ましく思ってない人が収穫したものと、自分で汗を流して収穫したものとでは
味に対する印象は全然違ったものになると思いませんか?


ということは私たちは物体としての野菜を食べると同時に
イメージとしての野菜も食べていて
そうである以上イメージの影響というのもかなり大きくなりそうです。

この考えを推し進めれば
それっぽい食感と見た目の食べ物に栄養剤を混ぜたものを食べれば十分満足できるかもしれません。

むしろ脳の視覚や感触や味に関わる部位に直接干渉できる技術が生まれれば実体としての野菜自体いらなくなるかもしれません。例えば、水道水に必要な栄養素を含ませておいて水さえ飲めば身体的に生存可能で食べるのはイメージとしてのおいしいものだけという世界もあり得るかもしれません。全ての感覚が脳の電気信号によって認識されている以上、物理的な存在の有無はイメージにとって全く関係ないものですよね。

ってあれ?なんだか遠くにきちゃいましたね。。。
なんだかよくわからない方向に行っちゃったのは野崎まどさんのSF小説『know』を読んだせいだと思います。
野崎まどさんの本はどれもオススメなので是非読んでみてください。
でも『野崎まど劇場』と『2』は初めての方にはおすすめしませんのでご注意を。


えーと、とりあえず、イメージも味にとっては大事だよってお話ですね。
さらに調理する時に使う調味料のことなんか考えたら
もう栽培方法に関する味への影響はどんどん小さくなっていきそうです。

さらにさらに大塚栄志さんの物語消費論を考えたら奇跡のリンゴにもつながってくるし
これ以上広がったら収拾がつかないのでこのへんで止めておきます。

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