2014年6月1日日曜日

かないくん展と死と彼女とぼく



かないくん展に行きました。
谷川俊太郎が一晩で書き、松本大洋が2年かけて書いた絵本の原画展です。
小さな展示でしたがとても良かったです。

特にぐっときたのが下の写真にある黒板とノートなのですが、いろんな人が様々に死と向き合っていたのが印象的でした。

私は幸いな事にこれまで死と向き合う機会というのは祖母の時くらいだったのですが、祖母の時は気持ちの準備する期間が十分にありきちんと付き添うこともできたので、ごくごく当然のこととして受け止める事が出来ました。
しかし、ノートに書いている人の中には唐突に死と対面しなければならない状況に陥る人もいて、そういう人たちがどうにかして身近な死と折り合いをつけようとする過程が割と生々しくノートに綴られていました。そういう文章を読む中で、こういう風に無責任に匿名的に吐き出す機会が必要とされているということが、この企画展が支持される要因かもしれないと感じました。
黒板の方は割とカジュアルな死生観が書かれていて、特に小さな子どもは天国と地獄を信じているのに対し、大人は無になると考えている傾向があったのが面白かったです。
私はどう考えているのでしょうかね。無とは考えられないのですが、あんまり続いていくとも思えなくて、ぼんやりとどこかを漂うことになるようなイメージでしょうか。あんまり苦しいことはなさそうですが、あんまり楽しい感じでもない気がします。
うーん、あまり明確にイメージ出来ないのはまだ死を身近に感じられないからでしょうね。
だからこそ、まだ見慣れない死と向き合ういい機会でした。

ちなみにタイトルの『死と彼女とぼく』はとても素敵なホラー漫画ですが、あまり関係はありません。










0 件のコメント:

コメントを投稿